BMW635CSiのこれまで・まとめて報告・その1
エンジンをおろす (1999年12月31日〜2000年1月)
E24 - No.2
E24 - No.1 E24 - No.3

手に入れた635の色はドルフィン。外装は錆で塗装が浮き上がっている部分もあり、きれいとは言えません。
しかしエンジンの始動性は良く、滑らかに吹け上がります。
空ぶかしすると、「これぞビッグシックス!」といった感じの音です。
「ビーン」という音と「ヒューウンイン」という音をたして2で割った感じ。3500ccもあるエンジンとは思えないほど滑らかに回転します。とは言っても、最近のエンジンじゃないので、本当に重い物が回転しているといった感じです。エンジンは本当に調子いいです。

この車を手に入れる前からAT(オートマチックトランスミッション)を、5速のマニュアルトランスミッションに換えることを決めていました。

ということで、いよいよAT→MT化にとりかかります!
ATを下におろしてかわりにMTをつければいいのですが、どうも今ひとつエンジンとミッションの結合部の様子が分かりません。
ボルトに簡単に工具が届かないようで、1mぐらいの長さのエクステンションバー(延長)を使ってエンジンとミッションの結合しているボルトを外す・・と聞いていました。どうもそのへんがよく分からず、今回は思い切って車体を上げ、エンジンとミッションつながったままでそのまま下におろすことを決意しました。
その他にもペダルの追加、クラッチ油圧ホース、シフト近辺、プロペラシャフト、電気系は?・・などなどMT化はかなり大がかりな作業になりそうです。

エンジンをおろしたのが1999年12月の大みそか、そしてお正月です。
今回は、「635のこれまで・まとめて報告・その1」となります。

大みそか、まずはエンジンをおろすための下準備です。エンジンルームの配線を外し、マフラーを取り外しました。

1. まずはクーラント(冷却水)を抜きます。探したけれど、ドレンプラグという気の利いたものはありませんでした。ジャッキアップしてラジエーターとロワホースのつなぎ目をゆるめます。ホースを抜いたらどっと出てきました。

2. なんだかクーラントが全部抜けません。エンジンの方にだいぶ残っているようです。サーモスタットケースの近くにエアぬきプラグがあります。ゆるめるけど抜けません。?

3. あまり深く考えないで次に進みます。ラジエーターを上方に抜き取ります。ファンのシュラウド(覆い)がファンとぶつかってラジエーターが抜けません。シュラウドを切り離します。シュラウドは上方のネジ2本でラジエーターに留まっているだけでした。下は差し込んであるだけ。
シュラウドを残したまま、ラジエーターを上に抜きました。

4. 抜く途中、ATFの配管も自在スパナ(モンキーレンチ)で外しました。ラジエーターにはATFの配管も通っています。なるほど、ATFをわざわざラジエーターに通して冷やしているんですね。

5. エアクリーナー、エアフローメーターを外します。次に水温センサーやインジェクター類のコネクターを外します。

この日、最も時間がかかったの配線外しでした。
エンジン関係のコネクターはどれも細いピンでロックされています。このピンを外すかずらさない限り、コネクターは取れません。私はマイナスの精密ドライバーでやっています。なかなか面倒な作業です。

作業をやっていると、コネクターの多くが破壊されている事に気づきました。ふむふむ、以前にコネクターを外すほどの重整備をしていますね。(ヘッドまわり?それともエンジンを降ろしたのか?)それもコネクターを破壊しながらの作業とは・・。しかし、コネクターのプラスチックをちょっと壊してくれたおかげでロックピンを外し易くなっているのも事実です。

コネクター外しはトヨタ車の3倍くらいやりづらいです。それに配線がごちゃごちゃしてきたない。
以前やったことがあるトヨタ車はコネクターも色分けしてありとても整然としていました。それに比べて、BMWはコネクターの形状も、色も、配線の長さも、どれも同じなので組み立てる時、間違って違う所に差してしまいそうです。私の頭のキャパシティではオーバーフロー気味。そこで荷札を持ってきて「インジェクター#1」てな感じに書いて、配線に付けていきました。
Tag WireHarness

は〜っ、配線のコネクターを外したぞ・・と思うと、まだ配線が下にのびています。なに〜!なんとオルタネーター(発電器)とスターターモーターにも配線がのびています。なんでこれらの配線がエンジン制御の配線と一緒になっているのでしょうか?

国産車ではボディの一番近いところからスターターモーターやオルタネーターに配線がのびています。その方が整備もやりやすいし合理的です。
まったく・・とドイツ人を呪いながら仕方なく配線を外します。オルタネーターのB端子は13ミリ、L端子(ドイツ流にいうとD端子)は8ミリのナットです。いずれもオイルエレメントのケースに当たってとてもとりづらい。いやー国産車の整備性の良さを痛感します。

インテークマニホールドのつっかえ棒にエンジンスピードセンサーとリファレンスセンサー(点火時期用)のコネクターが並んでありますが、同じ形状で同じ色です。これなんか絶対まちがえそうですね。ドイツ人恐るべし・・。

その他に、クランクプーリーの所になんだかマグネットセンサーが付いていました。配線は、そのままサービスコネクターの所に行っています。このサービスコネクターという物は、ディーラーに車を持ち込むとディーラーのコンピューターと接続していろいろと診断をするための物でしょう。
おそらく点火時期をチェックするための物と考えました。しかし、ディーラに行くことのない私の車だから、思いきってニッパーで切ってしまいました。人間、思いきることも大切です。

さあ、気を取り直してマフラーを外します。ここで恐ろしい事実が判明しました。なんと、エキゾーストマニホールド以降、フロントチューブから触媒、サブマフラー、メインマフラー、そして出口までがすべてつながっている1本もののマフラーだったのです。所々には溶接の跡。
つまり・・きっと2本か3本のマフラーを切ったり貼ったりして1つのマフラーにしたのでしょう。ニコイチ、サンコイチです。しかもマフラーの固定は中央部2カ所のみ、さらにそれは針金でされていた。しばし、ボーゼン。

触媒は後期以降の物、車は83年式ヨーロッパ仕様並行車ですから車の年式とマフラーの年式もちがいます。

しかし、心配していたボルトの固着もなく、エキゾーストマニホールドとフロントチューブをつなぐボルトもすんなり外れました。前右輪わきからエクステンションで延長したラチェットレンチで外れました。ここではソケットレンチは14ミリ、6角のコマです。12角のコマだったらナットのかどをなめてたかもしれません。

マフラーを引っぱり出そうとしましたがフロントチューブがひっかかります。さらにO2センサー、スタビライザーバーを外しやっととれました。

ここで年が暮れました。

新年、気分も新たにとりかかります。

6. プロペラシャフトを外す。デフ側は4本のボルト、ミッション側は6本のボルトナット、一度に全部はとれません。プロペラシャフトを回転させながらすべてのボルトを外します。ゆるめる→セレクターをPからNにして少し回転→Pにしてロック→ゆるめる・・この繰り返しです。

7. ミッションサポート(ミッションマウント)を外す。ミッションが下がり、エンジンが傾きました。

8. エンジンはメンバーごと降ろします。そのためにじゃまになるもの・・エンジンの下を通っているモノを外します。スタビライザー、つっかい棒(名前も役割もわからない棒。なんじゃこりゃ。しかもナットは15mm。15mmのメガネスパナがあって良かった)

9. 続いてエンジン下のステアのロッド類。タイロッドをプーラーを使って外します。もう面倒なので外せるモノはどんどん外す。右側はアイドラアーム、ロワーアームを外し前輪はぶらぶらになってしまいました。

10. 続いて左側。げ〜、よく見るとステアリングギアボックスもメンバーにくっついているのです。こうなると、これも外してしまうほかありません。えらく堅いですがメガネレンチに鉄パイプを通して気合いでゆるめます。このあたりはE24E28共通の弱点です。古くなったら、メンバーのギアボックス取り付けにひびが入るそうです。

11. ステアリングギアボックスはやけにごついですが、ネジを外したらあっさり動きました。ちょっと横にずらしてエンジンが下がってもじゃまにならないようにします。

Lower the Engine
12. エアコンの配管は外さなくても、コンプレッサーだけエンジンルームに残せそうです。ボルトを外し、配管を持ってコンプレッサーを引っ張り上げます。ウオッシャータンクがあった場所に避難。
写真はエンジンが少し下がった時です。コンプレッサーと配管は車体側に残りました。

13. おっと、フュエールライン(燃料ホース)を忘れていました。プロはあらかじめエンジンがかかっている時燃料ポンプを止めて、燃圧を下げておくそうです。そんなこと今思い出しても、もう遅い。インレットとリターンの2本。
ちょろちょろ出たガソリンはもったいないので、CRCのふたでガソリンの受け皿に。ボルトで栓をします。

14. パワステポンプの配管を外す。

これでエンジンと車体とのつながりの部分が、無くなりました。やっとエンジンがおろせそうです。

車はウマで高く上がっております。ガレージジャッキはメンバーの下でエンジンを支えています。そこでメンバーと車体を固定しているボルト4本を外し、ガレージジャッキを静かに降ろすと・・
エンジンとメンバーがガレージジャッキとともに降りてきて、ガレージジャッキにはキャスターが付いているから、ひっぱれば引きずり出せる・・という作戦です。

15. さて、恐る恐るメンバーを固定している4本のボルトを外します。いやはや、堅い。これまた鉄パイプ作戦。「コキー」と音がしてゆるみます。

16. いよいよジャッキを降ろします。不安・・しかし、あっさりとエンジンは降りました。作戦成功!

Lift the Body Put down the Engine

17. しかし、もっと車体を高く上げないと、エンジンが抜けません。枕木をしいて左右交互に車体をジャッキアップ。ウマにも枕木を敷いて車体を上げます。
この作業が結構しんどいですが、思ったよりうまくいっているので鼻歌気分です。

18. エンジンを引っぱり出す。傾きながらもどうにかエンジンミッションが引きずり出せました。

Drag Out Engine and Transmission

「ばんざーい」とやりたいところでしたが、エンジンをよく見るとオイル漏れがすごいです。
エンジン後部はオイルプレッシャースイッチからのオイル漏れのようです。それよりも深刻なのはエキゾーストマニホールド下からのオイル漏れです。考えたくないが、どうもヘッドガスケットからのオイル漏れのようです。
う〜ん、エンジンを降ろさなかったら分からなかったのに〜。(涙)

これを見てヘッドガスケット交換を決意しました。
あ〜、計画したのとだんだん違う方向に行きそうで怖いです。

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