フロント・ブッシュ交換 E24 - No.20
E24 - No.19 E24 - No.21

エンジンを載せる前に、フロントのアーム類の交換です。
ブッシュ類(ゴム部品)やボールジョイントは走行や経年変化で消耗していきます。ブッシュ類はその部分だけ交換できる所もありますが、ボールジョイントは交換できません。そこで今回は、思い切ってアームごと交換します。

まずはストラットを支えている2本のロッドです。
635では、前期型と中期以降ではこのあたりの構造が大きく異なります。

前期型は基本的にE12(初代5シリーズ)の足まわりと同じです。
ストラットの一番下には上下に動く「ロワアーム」(BMWではウイッシュボーンと呼んでいます。ダブルウイシュボーン形式では無いんですけどね)があり、前後の位置決め用に「テンションロッド」(BMWではアクスルサポート)があります。
Front Suspension to '82/05

中期型以降は、すでに発売されていたE28(2台目5シリーズ)に倣ってフロントサスペンションも改良されました。ダブルジョイント方式と呼ばれるもので、「コントロールアーム」(BMWではウイシュボーン)と「スラストアーム」(BMWではロッド)の2本のアームでストラットを支えています。 Front Suspension from '82/05

Front Strut 写真は右前輪を、エンジンルーム側から撮ったものです。ストラット底部が外され、スタビライザーが無く、コントロールアーム、タイロッドがブランブランです。スラストアームだけが車体についている状態です。

まずはコントロールアームとスラストアームの交換ですが、このアームは片方がゴムブッシュ、もう片方がボールジョイントになっています。とくにゴムブッシュの方はヘタリが考えられるので交換です。

新旧アームです。良く見ると、ちゃんと「L」「R」の刻印があり、間違わないようになっています。新品にはボールジョイント保護のため、プラスチックカバーがついていました。
古いアームを外そうとしてボルトを取りましたが、ボールジョイント部分が外れません。手持ちのボールジョイントプーラーは小さすぎてうまく使えないのです。整備工場に持っていくと、プロの人があっさりハンマーでたたいて外してくれました。
Front Arms New and Old

Rubber Mounting New and Old 新旧ゴムブッシュの比較ですが、劣化していると思われますが、見てもよく分かりません。ちなみに、ここの部分は締めつける時に注意が必要です。
車体をジャッキアップした状態で締めるのは御法度です。
もし、ジャッキアップ時に締めてしまうと、地面に降りた時ゴムにねじれが生じます。アームの角度がジャッキアップ時とタイヤが地面に接している通常時とでは違うからです。
タイヤを地面に降ろしてから締めなければなりません。後ほど整備工場ピット(地面に掘った地下式)から、接地状態で締めてもらいました。

新品のアームをとりつけます。ナックルアーム(ステアリングアーム、タイロッドアーム)側は上下から2つのボールジョイントではさむ構造です。ダブルジョイント方式と呼ばれるゆえんです。
新品のボールジョイントは動きが渋いです。ここがユルユルだったら、結構消耗しているということになります。
Double Joint

Assembled New Arms 車体につけるとこのようになります。

続いてタイロッドの交換です。

車輪が切れる仕組みとタイロッドとの関係を簡単に図にしてみました。 Diagram of Steering Linkage

Steering Linkage Parts 実際の部品です。車体の前方から見た図です。
今回は、アイドラアームも交換です。ここもゴムの部品なので、劣化が考えられます。ステアリングの遊びが大きいときは、ここも疑うべきでしょう。

新旧のタイロッドを並べてみます。 Tie Rods New and Old

Ball Joint ボールジョイントは外側のタイロッドエンドの消耗が激しいようです。外側は手応えがゆるゆるでした。ここにガタが来ると、走行時やブレーキング時に振動が出るようです。

思い切って全部の交換ですが、内側のタイロッド(ボールジョイント)は交換の必要が無かったかもしれません。

ショック、アッパーマウントの交換は時間的に余裕が無くてできませんでした。ナンバーがついた後にやるつもりです。

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