エンジン始動せず! E24 - No.25
E24 - No.24 E24 - No.26

セルモーターを回してもエンジンがかかる気配がしません。良く見ると、インジェクターのアースをつなぎ忘れていました。これでは燃料が噴射できません。
期待を込めてセルを回しますが、それでもダメ。
リファレンスセンサーとエンジンスピードセンサーのコネクターをつなぎ変えてみます。前にも触れましたが、同じ形状・同じ色なので間違える可能性大です。
すると・・・「ブルンブルン」とかかりました。ヤッターです。

写真で指差しているのがインジェクターのアース、上の方に写っているのがエンジンスピードセンサーとリファレンスセンサーのコネクターです。 Fuel Injector Ground Wiring

しかし様子が変です。
セルモーターを回しているうちは、初爆が「ブルンブルン」と来ます。しかしセルを切ったら、その「ブルンブルン」も無くなってしまいます。

エンジンが回る3要素は「燃料・圧縮・点火」と言われます。この場合、圧縮は問題ないはずです。燃料が来ていないのでしょうか?それとも点火していないのでしょうか?

コンピューターにきちんと電気は来てるでしょうか。コネクターの端子には12ボルトが来ています。電気は供給されているようです。

Checking Voltage Motoronic Control Unit

それにしても、運転席のインパネ下、ハンドルまわりを見ると気が滅入ります。とにかく配線がゴチャゴチャで、意味不明の固まりです。このあたりに原因があるとしたら、全くお手上げです。

何となく感じとして、スターターの時は燃料来ているようですが、スターターを切ると燃料が無くなる感じです。スターターの時だけ燃料ポンプが動いていて、その他では動いていないことも考えられます。
この場合、燃料ポンプリレーでしょうが、そんなまどろっこしいトラブルシュートはやめて、トランク下の燃料ポンプに直接12ボルトを接続しました。これで常時燃料ポンプは作動しています。「ジー」←燃料ポンプの音
そしてセルを回します。結果は・・
変わりありません。燃料ポンプの不作動ではありませんでした。

エンジンをかける・・初爆・・かからない・・を繰り返しているうち、アクセルを煽ってやると、エンジンが動き続けることに気づきました。
点火も燃料も問題ありません。ただ、アイドリングが維持できないだけです。
アクセルを煽るとエンジンは何の苦もなく高回転に吹け上がります。
問題はアイドリングです。

考えられることは点火系?燃料系?
まずはプラグを外します。新品の6本です。比べると同じような焼け具合、汚れ具合です。
ディストリビューター、ローターは新品、インジェクターは以前うまく作動していましたし、目視点検ではきれいな状態でした。。
念のためプラグコードの抵抗値を測ってみます。抵抗値が著しく違うコードはありません。問題ないようです。

排気を見ると、燃料が特に濃い様子もありません。水温センサーのコネクターを抜いてみました。あまり変わりありません。
水温センサーの配線を抜くと、水温センサー∞Ω(断線)状態になります。だったら、フェイルセーフ(故障時の備え)で水温80℃程度の状態と同じ信号をコンピューターが採用し、エンジンが暖まっているこの状態では問題が生じないはずです。

試しにエアフローメーターのフラップを指で押してみます。押すと、当然ながら燃料が濃くなり、エンストします。当たり前の状態で、謎を解くカギにはなりませんでした。

アイドリングが維持できない理由・・・
思い当たることは・・「8.エンジン組み立て」の時に、カムチェーンとスプロケットがずれた可能性があります。
エンジンの回転と吸気・排気バルブの作動は、通常はタイミングが揃っていてずれることは考えられません。(タイミングベルトの場合、採用された当初、ベルトの山とびなどでずれるトラブルがかなりあったそうです)
ところが間違えて組んだため、カムのバルブタイミングがずれて、吸気バルブ、排気バルブが開閉するタイミングが正規よりずれている可能性が大です。

パワーステーションのmakoto6さんにBBSで質問したところ、親切に教えてくれました。まず、
「そんなにアイドリングが酷いのならバルブタイミング原因の可能性大」
そして
「1番シリンダー圧縮上死点(ピストンが一番上に来た時)のカムの正規の場所は、カムを真上から見て排気カムと吸気カムがハの字で同じぐらいはみ出ている」
ということでした。

Camshaft Drive Sprocket もう一度カムのフロントカバーを分解して、(そのためにはクーラントを抜いて)カムスプロケットを出します。面倒です。
カム山を見ると、ずれている感じもしますので、試しに4つほどコマを遅らせて始動してみました。

すると・・
始動性、アイドリング共に劇的に改善されました。やっぱり原因はこれでした。
カムとチェーンがずれていたのです。

アイドリングは安定しましたが、イマイチ、ラフな気もします。
圧縮上死点時の正しいカムの場所はどこでしょうか?
1番の圧縮上死点になるマークはクランクプーリーに印してあります。
Top Dead Center Mark on Vibration Damper

ところがその場合、カムがどの場所にあればいいか、カムには印がありません。

困ったときに色々教えてくれる、北見BMWの工場長に電話してみたけど、
「M30のカムねえ、う〜ん・・??」てな感じでした。
チェーンを変えてみていろいろやってみるしかないのでしょうか?

バルブタイミングを測る手もありますが、そもそも吸気始め、排気始めのデータがありません。困ってしまいました。

夜、ゆっくり考えると、部品取り号を見ればいいことに気づきました。なんで、こんな単純な事に今まで気づかなかったのでしょうか?いや〜、マイッタマイッタ。

ということで、次の日部品取り号に会いに行きました。エンジンを回りやすくするためプラグを抜きます。(圧縮がかからないから回す力が少なくてすむ)
パワステポンプのプーリーをメガネレンチで回し、エンジンを回そうとします。ベルトがスリップするので、ベルトを押さえてスリップしないようにします。
そうして、クランクプーリーのマーク(1番シリンダー圧縮上死点)を合わせます。
カムスプロケットは4つのボルトでカムに止めてあります。それに場所決めのピンが1ヶ所です。圧縮上死点で、4本のボルトがピッタリ真上、真下、真右、真左の場所になりました。(エンジンを直立させた場合の位置)

Locating Pin 位置決めのピンは左下です。(写真で指差しているのは位置決めのピン)
4本のボルトがピッタリ十字の位置で、極めて常識的な場所です。
「ナーンダ、ドイツ人も当たり前の事考えてるしょ」(北海道弁)
写真は部品取り号のカムスプロケットです。カム前端、ローターとの接続部分が年式によって違います。

再びカムスプロケットの場所を確認したら、偶然にも4コマ移動でピッタリでした。
そして、エンジンの回り方を確認するため、カムカバー無しで始動しました。
すると・・エンジンオイルが飛び散りました。カムカバー無しだったらこういうふうになってしまうのですね。ふ〜ん。(オイオイ、感心してどうする!)
エンジンルームがオイルだらけになってしまいました。写真を撮っている場合ではないです。
Splashed Oil

Burned Oil Smoke 飛び散ったオイルがエキマニにかかって煙が出てきた時は焦りました・・

こうして、エンジンはどうにか動くようになりました。

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