タイミングベルト交換(1) (2001年3月3日) E28 - No.13
E28 - No.12 E28 - No.14

フロントリフレッシュの次のメニューは、タイミングベルト交換です。

タイミングベルトは、コッグドベルト(歯付きベルト)とも呼ばれます。
OHCエンジン(オーバーヘッドカムシャフト)だと、エンジンの一番上にカムシャフトが置かれている状態です。この場合、カムシャフトを回転させるのに、古くからチェーンで駆動していました。
ところが1980年ぐらいから、多くのエンジンがタイミングベルトを採用し始めました。
その理由は、タイミングチェーンに比べて、静寂性などに優れているためです。しかし、採用初期には、ベルトが切れたり、ずれたりするトラブルが結構あったと聞きます。
補強されているとはいえゴム製のベルトですから、古くなると切れる危険性があります。切れたら最悪の場合、ピストンとバルブがぶつかって、エンジンが壊れてしまいます。
もし切れた場合・・・ピストン上面に、バルブがぶつからないような凹み(バルブリセス)があるエンジンもあったようですが、燃焼効率が不利な上に、「ベルトを定期的に交換すれば切れる心配はない」との理由で、最近はあまり聞きません。

ところが、その間にタイミングチェーンも進歩しているようで、もうだいぶ前からニッサンのエンジンは再びタイミングチェーン(進歩した静かなチェーン)を使っています。

この辺は、メーカーの考え方でしょう。確かにベルトの定期交換はエンジンのメンテナンスフリー化とは逆行しています。
現実は、メーカー指定の交換時期より早めに交換します。(イタ車は「車検毎に交換した方が安心」と聞くが、真偽のほどは?)

さて、ウンチクはこのぐらいにして、早速交換作業に入ります。

まずはディストリビューターのキャップ(ディスビーキャップ)、ローター、カバーを取ります。
これで、タイミングベルトが見えました。見た感じなかなかしっかりしているようです。

Radiator Drain Plug 作業スペースを確保するために、ラジエーターを取ることにしました。クーラント(冷却水)を抜きます。ロワーホースの脇に、ドレンプラグが見えたので、大きめのプラスドライバーでゆるめます。(写真では右上が上です。中央青いプラスチック製がドレンプラグです)

下にタライを置いてプラグをゆるめて抜きます。クーラントは澄んだ色でした。今までのメンテが良かったことを物語っています。

Drain Plug on Engine Block ラジエーターからはあまり抜けません。
そこでエンジンブロックからも抜きます。
エキゾーストマニホールド下の19mmボルトです。エキマニの陰で写真がわかりづらくてすみません。

固く締まっていそうなので、身構えましたが、予想に反してあっさりゆるみました。これも、近年交換した証でしょうか。
ここから大量のクーラントが出てきます。もう一つの大きいタライで受けます。

Auxiliary Cooling Fan Temperature Switches ラジエーターにはセンサーの配線があるので(おそらく電動ファンの温度スイッチと思う)コネクターを抜きます。

その下のボルトを外すと、ラジエーターは取り外せます。(下は差し込まれているだけ)MT車なので、ATF配管は無しです(AT車はラジエーターにATFを冷却する配管があります)

外れたラジエーターです。

エンジンのフロントカバーを外します。ボルトを3ヶ所外すと、上部のカバーが外れました。

Upper Belt Cover

続いてウォーターポンプのプーリーを外します。10mmのナット4個です。

エンジンは、向かって時計回りに回します。プラグを全部取って、回しやすくしました。(プラグを取ると、プラグ穴から空気が抜けるので、圧縮がかからずエンジンが回せます)

クランクプーリーにマークがあります。これで圧縮上死点です。
TDC (Top Dead Center) Mark on Vibration Damper

TDC Mark on Camshaft Sprocket この時、カムの歯車はこのマーク(人差し指と中指)の位置です。

違っていたら、ちょうどもう1回転クランクプーリーを回します。クランク2回転でカム1回転ですから。
回す方向は(向かって)時計回りです。テンショナー(ベルトを張るための物)があっても、途中左回りするとベルトがゆるんでしまいます。

さて、次はクランクプーリーを取ります。クランクプーリーの中心には大きい22mmのボルトがあります。

このボルトを取れば、クランクプーリーが取れそうです。

このあたりが今回の正念場です。
考えられる難関は、次の通りです。
その1「中心のボルトがゆるまない」
その2「クランクプーリーが抜けない」

さあ、中央ボルトを取りにかかります。まず、作戦その1です。
写真の通り、メガネレンチをかけ、パイプで延長します。その上でセルモーターを回します。

野戦テクニックです。
結果は・・・2回やったけどダメでした。トホホ・・

作戦その2
セルモーターを外して、リングギアに回り止めをします・・・と思ったけど、セルモーターを見て「面倒くさそう」と思いました。
ふと、クランクプーリーを見ると、ギザギザの歯車状です。
(これは、この年式のコンピュータはここからエンジンスピードの信号を取っているからです)
このギザギザに、回り止めのコマを噛ませます。

そして、ボルトをミニバーナーで暖めます。

22mmのメガネレンチをパイプで延長し、気合を入れて!
これで緩むはずなのに・・・緩みません。トホホ・・・

ナゼでしょうか?
ここが緩まないと、先の作業に進めません。ベルト交換断念か?

あきらめの良い私は、「見た感じベルトはOK。交換必要なし」と自分を納得させて、再び組み立てました。

Ignition Wire なんか不完全燃焼だったので(笑)プラグコードを交換しました。中古のウルトラ(永井電子)です。

純正の6番のコードには、コードの電流を感知し、コンピュータにフィードバックする(たぶん)の線が着いています。ここが断線していました。 Cylinder Identification Sensor

何のためこんな物が付いているかわからないのですが、そのままでもエンジンが回るので放っておきました。

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