iX君がやってきた(3) (2001年3月13日) E30 - No.3
E30 - No.2 E30 - No.4

さあ、「iX君がやってきた」の3回目は、いよいよ運転してのインプレッションです。

前にもお伝えした通り、前オーナーはかなりの整備をディーラーに頼んでいらしたようで、ほぼ完調に維持されていました。
「いくつかのトラブルがあります」とメールで知らせてくれましたが、「ウオッシャー液が片方出ない」「熱線が効かない」「右後ろパワーウインドウ不調」という走行に支障のない、ささいなものでした。
車のコンディションは大変良く、走りは「ほとんど気になる部分が無い」という状況で、安心してスピードが出せます。

まずは、弟が、大阪→東京→川崎と運転しました。
「運転していて楽しい」という第一声でしたが、弟が前オーナーに宛てたメールの一部を紹介します。

E28以上の剛性感、まるでFFのような直進安定性、足廻りも乗り心地は良く、それでいてフラットで、とても快適なドライブでした。
翌日曜日に、結構な雨量の中、首都高速を走ったのですが、コーナーをそれなりの速度で回っていて実感しました。『これはいい!』
狙ったラインを思った通りにトレースする事ができます。全然不安定な感じがしません。アクセルをある程度開けていれば、まさしくオンザレール感覚です。でありながら、回頭性のバランスは明確にFRです。ステアリングを切り込んだ瞬間に、実に素直に向きを変えます。これは楽しい!
さらに、エンジン特性も思っていたより明確に高回転型ですね。土曜日はのんびり走っていたので、あまりいい印象ではありません −トルクが細い− でしたが、積極的にシフトダウンしてある程度回すと、思いのままに走らせることができます。
ほんのちょっと気合いを入れて、アクセル開度は気持ち大きめ、積極的に「操る」感じのスタイルが正しいiXの走らせ方なんだと、実感しました。(BMW全般そうかも?)

たまたま日曜日はどしゃ降りの雨だったようで、4駆ならではの安定性が味わえたようです。
また、窓の曇りでエアコンのスイッチを入れたら、瞬く間に窓の曇りが取れたのも感動(エアコンの除湿暖房のありがたさ・・E24E28乗り涙・・・)

私が受け取るまでに、弟は様々な印象を語ってくれました。少し戸惑った所としては、次の事です。
「発進時に4駆の抵抗を感じる。最初は低回転のトルクが細いと感じたが、そうではなく、4輪に駆動力を伝達するフリクションのロスだろう。スピードが乗れば、気にならない」
「思ったよりローギヤード」
「ステアリングが中立付近でアソビが多く、あいまいさが感じられる」(これはE30特有)

それを頭に入れて、まずは釧路港で走ってみました。
すべてが弟の言う通りです。図らずも、弟のインプレの確認作業となってしまいました。

正直言うと、最初ちょっとした違和感が感じられました。特に発進時のクラッチミートです。一瞬エンストしそうになり、必要以上にアクセルを踏み込んでしまいます。
4駆のフリクションは予想以上です。大げさに言うと、まるでサイドブレーキを戻し忘れた感じです。車体後部がぐっと下がる感じもあります。
「乗りづらいな」「生き生きと走らせるには、慣れが必要だな」といった感想です。

ところが、たったの数日間で、最初感じていた違和感がだんだん無くなり、身体がなじんでいくのが感じられたのです。
iX君がやって来た土曜日は、釧路から網走までのざっと200kmの走行でした。さらに日曜日のチョイ乗り。
月曜日と火曜日には通勤にも使いました。
通勤は往復80kmなので、ここ数日で、もはや400kmほど走ったことになります。

発進時のクラッチのタイミングと、アクセルの踏み込み具合の操作がわかってきて、少しですが、洗練された発進ができるようになってきました。
さらに、エンジンのパワー、車体の操作のしやすさがだんだんわかってきました。

まず気に入ったのは、エンジンのフィーリングです。特に追い越し時(北海道は追い越す機会が大変多い)は、3速に入れて床までアクセルを踏みます。この時、「ビーン」「プワーン」「キーン」という音が混ざった感じで、実に気持ちよくエンジンが回ります。
勝手に「雪道のM3」と思ってしまいました。(M3乗ったこと無いけど・・)

4000回転からの回転が、もう、すご〜く気持ちいいです。「キーン」という金属音がたまりません。6500回転でレブリミッターが作動するまで、これぞシルキーシックスという音です。
シリンダーヘッドのオーバーホール後、5000kmも走っていないのです。

それでも前オーナーによれば、以前はもっと鋭く吹け上がっていたようで、これはひょっとしたら、車を使われていた環境のせいかもしれません。
(余談ですが、中古車市場では「どのような使われ方がされていたか不明なので手を出さない方が良い」と言われる中古並行輸入車ですが、自動車評論家によればエンジンがすごく調子いい車も多いとか。これは、本国ではストレス無く使われてきた証拠ですね)

発進時は4駆のありがたさが、実感できます。雪道ロケットスタートができます。
ローギヤードなので、1速発進はなかなか難しいモノがあります。アクセルを煽らないとストールするし、そうするとギアが低すぎてスリップばかりで進まない。さらに、すぐ2速にシフトアップで忙しいです。多少滑りながらも2速で発進する方が、いいみたいです。

それにギュギュと効くABS。4駆全般に言えることですが、発進のダッシュと、止まり具合がアンバランスなので、(特に市街地のミラーバーンでは)気をつけないといけません。
ちょっと気づいたのですが、ABS作動中、クラッチを切っていても、場合によってはブリッピング(アクセルを煽る)動作をするようですね。
ABSを効かせてコーナー進入し、そのまま立ち上がっていけます。

コーナーは、基本的にFRの挙動です。アクセルを踏んでいる限り、後輪が滑ってお尻が出る感じです。
挙動がすごくわかりやすいし、それを納めるのも容易です。
日曜日は、アクセルを大げさに踏んでカウンター大会、すぐにあわててステアリングを戻す・・この繰り返しでした。それでも、収拾がつかなくなったことはありません。やはり、操作しやすい。
Mのステアリングは気に入っているのですが、狭い道でカウンターを当てるとなると操作が忙しいです。もう少し小さいステアリングの方が、自分としては好みです。

「iXは、自分の手足のように乗れる」「雪道を水を得た魚のように走るので、なかなか手放せない」と、聞いたことがあります。まだまだ車に慣れていませんが、その気持ちの一端を伺い知ることができました。

月曜日火曜日の通勤は、道路の殆どが雪が無かったのですが、それでも−20℃〜−10℃という3月とは思えない寒さでした。
半分凍っている路面でも、4駆らしい安定性で、すごく気に入って走らせている自分に気づきました。

写真は、いずれも朝のスナップです。出勤途中で7時頃。北海道外の人から見たら、信じられない風景でしょう。高速走行テスト中(笑)
この時、外気温度計は−20℃でした。


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