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V8 登場
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Type44 - No.1 |
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その車の名はV8という。
V8エンジンが載っているからV8なのである。なんとも安易なネーミングに感じる。だが、このV8というネーミングは、特別な意味があるように思える。
1973年、アウディ社に招かれたフェルディナンド・ピエヒ博士(ポルシェ博士の孫)は、アウディをメルセデス・ベンツやBMWと同じようなプレミアムブランドにしようと考えた。その方法は4WDシステムの完成と空力ボディー。まさに車の進化を見越した、先見の明があったと言えるだろう。
4WDシステムが成功を収めたのは、ご存じの通り。クワトロの名は、世界中の車好きに知れ渡った。そしてアウディといえば、あのつるんとした卵のようなボディー。空力を重視したボディーデザインである。最高速は、空気抵抗で決まる。
アウディはその独特のポリシーで車づくりを推し進め、やがて高級車として認知され始める。しかし、なんといっても大型車で成功しなければプレミアムブランドとしては認められない。そうするには、手持ちのエンジンに限界があった。
当時最大のエンジンは、5気筒。このエンジンはスポーティーではあるが、高級車を高級車らしく走らせるには、決定的な排気量不足であった。こうしてゴルフGTIの4気筒エンジンを2つくっつけて、V8ができたのである。
当時最大だった100のボディーにオールアルミのV8を乗せ、もちろんクワトロシステム。こうしてアウディのフラッグシップカーが出来上がった。このV8のネーミングこそが念願のプレミアムブランド第一歩のように感じる。