前足リフレッシュ(1) Type44 - No.23
Type44 - No.22 Type44 - No.24

V8の乗り味は、ボワンボワンしていて、船のようです。間違いなくフロントのショックが消耗して抜けています。

今回の目的はショック交換と、フロントからの異音退治です。異音とは段差を乗り越えると「ゴトッ」と気になる音です。これは間違いなくサスペンション部からの音です。

ただ、今回の作業には心配事もありました。

その1
私は熱烈なビルシュタイン信者で、あのダンピングが効いた乗り味には本当に参っています。ショックを交換するなら、当然ビルシュタインで、もちろんV8はビルシュタインで乗りたいところ。
ところが・・・
ビルシュタインの適合表を見ても、V8用の設定がありません。100、A6はあるのですが、なぜかV8用は無し。
どうにかしてV8にもビルシュタインが装着できないかと考え、まずは「100、A6用のビルシュタインがV8に装着できないか??」と考えます。
まずはフロントの検討です。
パーツリストでV8、A6のショックとストラット(シェルケース)の品番を比べます。すると、ショックは別番号ですが、ストラットは共通の番号です。この時点で、
「これは装着できるな」と確信しました。

A6の車重はV8よりずっと軽いのでV8用には柔すぎるのではないかと考えましたが、アフターマーケットのビルシュタインってベンツの例を見ても4気筒だろうが6気筒だろうが同じ品番だったりするので、良しとしました。本当は荷重に応じて減衰力を細かく設定して欲しいのですが、そこまで要求するとなるとエナペタルに特注するしかないです。
「装着できる」という自信はあったのですが、やはり実際に作業してみないと答は出ません。「装着できるか?」「堅さはどうだろうか?」というのが心配でした。

その2
初めての作業ですから、どこでつまずくかわかりません。BMWの4駆の時は、前輪の車軸のスプライン(ギザギザ部)を抜く時、入れる時に大変苦労しました。
「アウディのスプラインは簡単に入るだろうか?」というのが、心配でした。

さて、悩んでばかりもいられないので、早速作業開始です。

まずは入手したのが27ミリのラチェットレンチのコマです。
これをどういうふうに使うかというと・・写真の通りです。
ドライブシャフトを固定するボルトです。これが全然ゆるまなかったので、長ーいパイプでやっとゆるめました。ジャッキアップする前にボルトをゆるめておく必要があります。


ジャッキアップし、ウマをかけます。マクファーソン・ストラット式のフロントサスペンションです。

まずは導風板を外します。10mmのボルト2本と8mmのボルト2本です。

ロワーアームがスタビライザー後端に固定されている構造です。このナットがすごく固くしまっていました。ゆるまない場合、写真のようにパンタグラフジャッキを使ってゆるめる方法もあります。裏ワザです。

タイロッドエンドを交換するので、調整部の長さを測っておきます。この部分を長くしたり短くすることで、フロントホイールのトーを調整することが出来ます。

後からわかった事ですが、微妙に違う新品部品だったので数値を合わせてもトーが狂ってしまいました。結局意味がない作業でした。

タイロッドエンドはタイロッドエンドプーラー(ボールジョイントリムーバー)で外します。ボルトをどんどん締めこんでいくのですが、いつ外れるかわからない爆弾ゲームです。心臓が弱い人は向きません。突然「バコン!」という音とともに外れました。

外れたタイロッドエンドのボールジョイントは案の定グラグラでした。

次はブレーキパッドを外します。V8独特のインターナルキャリパーです。パッドを固定しているピンをずらし、パッドを引っぱり出します。引きずり出しづらかったので、マイナスドライバーをパッドとブレーキディスクの間に差し込み、コジってすき間を作りました。

次にブレーキキャリパーを取り外します。ボルトが固く締まっているので、メガネレンチを鉄パイプで延長します。

2本のボルトを取り、取れると思ったら・・。なぜか取れません。ナゼ??

あきらめて、今度はブレーキディスクを外します。PCDチェンジャーを外し、ホイールハブにディスクを固定しているネジを取ります。トルクスのネジです。

ブレーキディスクローターは簡単に外れます。整備性は結構良好です。

ローターを点検したところ、摩耗による段付きはありませんので、まだまだ使えそうです。

ブレーキキャリパーが外れない原因が分かりました。3本目のボルトが存在したのです。「キャリパーは2本のボルトで固定」という先入観がありました。普通はそうですが、やはりインターナルキャリパーは普通ではありませんでした。

キャリパーを外し、ブレーキホースに負担がかからぬように段ボールの台の上に置きます。
写真はABSのセンサー(パルスジェネレーター)です。潤滑剤としてCRCを吹きつけ、マイナスドライバーでこじると抜けてきました。左右に動かしながら抜き取ります。なんと、固定ボルトも何もありません。

ロワアーム車体取り付けボルトを外します。ここで発見その1です。
それは、このロワアームの車体側取り付け部分の摩耗です。ゴムが完全に破断しています。ゴトゴトという異音はここからのようです。

ストラットの上のナットを外します。13mmのナット、3個です。

ナットを取ると同時にストラットが落ちてきました。心配したドライブシャフトのスプラインも簡単に抜けました。ストラットがおりたところです。

ストラット下部の鉄板を外します。作業しやすくするためです。

ロワアームのボールジョイントは、グラグラで簡単に動かせます。ガタが無いから機能的には問題無いものの、やはり消耗した感じです。

ロワアームの車体側取り付け部分です。完全にイカれています。手でもってゆすったらグラグラです。これは部品交換で激変しそうなので、期待が高まります。


さて、次はいよいよ組み立てです。

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