マルチリンク交換(2001年7月) W124 - No.27
W124 - No.26 W124 - No.28

高速走行時の横揺れ。なかなか気になるものです。
特にわだちのある路面で「お尻ぷりぷり」の横揺れがひどく、わだちの溝を左右に振り子のように行ったり来たりしている様な・・そんな気持ちの悪い横揺れです。

どうも後輪から揺れが来ているようです。そこで、今回マルチリンクを分解し、もう一度組み直すことにしました。去年分解して新しいアーム類にしたので、1年ぶりの点検です。

まずは右後輪から作業に取りかかります。17mmと19mmのボルトナットです。


次々にマルチリンクを取っていきます。初めての作業ではないので、やり方は分かっています。

作業しながら、2つの問題点を発見!

まずはボールジョイントのゴムブーツが破れています。どうして破れたのでしょうか?組みつけ時から、ねじれて破れる力が加わっていたのでしょうか?

もう一つはもっと深刻です。
マルチリンクを取り去ると、ホイールブラケットと車体との接続は2ヶ所のみです。
ドライブシャフト。それとホイールブラケットとロワアームのジョイントです。なんと、このジョイントがいかれています。

あまりにもホイールブラケットがグラグラするので、ゆすってみると「カタカタ」と動くではないですか!
ゴムブーツが破れて、内部はほこりと砂でジャリジャリ音がします。写真のように、ここは自在に動くボールジョイントにも似た接続なのです。

ここの部品は盲点でした。個人輸入の部品リストからも漏れていました。
この「ジョイント」という部品は、圧入されているようです。どうも、素人が簡単に交換できるような部品ではありません。
とりあえず、分解して車体から外す努力をしました。

色々考えたけど、これはドライブシャフトごと外すしかないようです。

まずはブレーキキャリパーを外し(19mmのボルト2本)、ディスクローターを外します。

ブレーキディスクローターを固定しているボルトは、ヘキサゴン(6角)でゆるめます。金づちで一撃すると、うまくゆるみました。

すると、パーキングブレーキ用のブレーキライニングが表れます。
表れるはずです。しかし・・・
ローターが手前に抜けません。ビクともしない。金づちでたたくけど、抜ける気配がありません。

以前国産車の時の失敗ですが、ハンドブレーキ(パーキングブレーキ)をかけたまま、ローターを外そうとしていました。ハンドブレーキが効いているということは、内部でブレーキシュー(ライニング)が広がって、ローターを動かすまいとがんばっているということです。
ローターがビクともしないはずです。しばらくがんばってから、その事に気づき、ハンドブレーキを解除しました。(汗)

今回は違います。パーキングブレーキは解除されているはずです。中にはローターにネジ穴があって、ネジ穴にボルトをねじ込んでいくと、ローターが浮き上がってきて抜ける車もあります。残念ながらベンツにはありません。
最初は、金づちでたたくにも、
「ローターが歪んだら困るなあ」と、遠慮がちにたたいていたのですが、そのうち、
「どーして外れない!!」と言いながら、たたいていました。

すると・・・
次第次第に外れてきました。理由は、ただただ固着、それだけでした。

ローターを外すと、パーキングブレーキ用のドラムブレーキが見えてきます。

バネを外したりして、部品を外します。写真はブレーキライニングを留めているスプリング。穴のふちにひっかけます。結構単純な仕組みです。

パーキングブレーキのワイヤーはどこで切り離すか悩みました。車体下にもぐって、車体側の接続を見たり・・
でも、良く見ると、ブレーキワイヤーの終端がブレーキライニングを広げる金具と、ピンで留まっているだけでした。

こんな事も知っていれば、ちょちょいのちょいです。しかし、知らなければあれやこれや悩んでしまいます。

こうして、パーキングブレーキ(ドラムブレーキ)を分解しました。部品はこの通り。

あとはドライブシャフトを取れば、車体から取り外せます。ところが、ドライブシャフトとデフをつなぐボルトが、無茶苦茶固かったのです。
いろいろやったけど、ゆるみません。
というか、ゆるめようとすると、車軸が回ってボルトがゆるまないのです。
「そうか、パーキングブレーキで車軸が回らないように固定して、そしてゆるめるのか」と思っても、パーキングブレーキは分解したから付いてない。トホホ(涙)

う〜ん、これは作業の順番をまちがえました。先にボルトをゆるめれば、こんな事を悩まなくていいのです。
結局どうしたか・・・もう一度ディスクローターとブレーキキャリパをつけて、助手を呼んできました。フットブレーキを力一杯踏ませて、ようやくボルトをゆるめました。片側6本。両側で12本です。
ボルトをゆるめて、、
「は〜い、ブレーキゆるめて!」
車軸を回転させます。
「もう一度、ブレーキ踏んで!」
ボルトをゆるめて・・・
この繰り返しでした。疲れました。
工具は「トリプルスクエア」が必要でした。去年買ってあったので、今回は助かりました。

こうして、めでたく、外れました。

車体側。外れた後です。

さあ、この「ジョイント」をどうするか?
それが問題です。まずは部品の入手から。急ぐので、ヤナセに頼みます。

部品をテラノに載せて、ヤナセに突撃です。
う〜ん、やっぱり敷居が高いなあ。
まずは部品の注文。次に
「交換工賃は・・?」
と聞くと、しばらくカウンターの奥に行って、調べているようです。

整備明細みたいなメモを持ってきて宣告されました。
「片側で¥22,500です」
ひょえ〜!!
それに何だか、他の項目も書いてあります。
ナニナニ、ホイールベアリング¥20,800(片側)

何でホイールベアリングも交換しないとならないのでしょうか?

サービスマンによると、
「プレスにかけて、古いジョイントを抜く。さらに、プレスで新しいジョイントを圧入する」そうです。ふむふむ。
「プレスにかけるには、分解してシャフトを抜き、ブラケット(バックプレート)だけにしなければならない」そうです。ナルホド。
「マニュアルでは、シャフトを抜く時に、ホイールベアリングも交換しろと書いてある」そうです。ぬわに〜!

ベンツのホイールベアリングが、10万キロほどでイカれる弱っちいホイールベアリングとは思えないし、本国ではタクシーの運転手が、
「ベンツは丈夫だから、30万キロまでオーバーホール無しでOKだよ。」と言っていたとか、いなかったとか、聞いたことがあったので、

「あの〜、ホイールベアリングは、そのままではいけないのでしょうか?」と、恐る恐る聞いたところ、再びサービスマンは引っ込んで、メカニックと相談している様子。だいぶ待たされて、
「分解した時点で、交換する必要があるかどうか、判断しましょう」
ということになりました。

ベンツのマニュアルは、「ここまで分解するなら、ついでにホイールベアリングまで交換した方がいいよ」という親心なのもしれませんが、貧乏人にとっては要らぬお節介です。

それにしても、工賃も凄いです。作業時間を聞きます。片側2.5時間が規定の作業時間のようです。ここのディーラーでは1時間あたりの工賃が9,000円です。そこで、2.5×9,000=¥22,500というわけです。
「本当に、作業時間が2時間半もかかるのだろうか?シャフトを抜いて、プレスで入れ替えをするので、2時間半もかかるとは、信じ難い。左右の作業をしたら、半日かかるのか?」という意味のことを聞いたら、
「実際はそれほどかからないが、万一時間をオーバーしても、それ以上の金額を請求できないので、そのような規定になっている」という、何だかよく分からない話をされました。

まあ、そんなこと言っても、自分では交換作業不可能なので、頼んで帰ろうとしました。「通勤で車を使うので、急いでやってほしいのだが・・」と言うと、「部品は明日頼んで、明後日届くが今週は工場がいっぱいで、金土日と工場は休み。来週(作業が)できるかどうか・・・」

これじゃお話になりません。
ご当地ではベンツに乗っている人が本当に少ないのですが、その瞬間、謎が解けました。サービスの力です。
ちなみに、BMWは着実に増えています。BMWのサービスは・・・
今まで紹介した話で、おわかりになると思います。

まあ、結果的には、ラッキーでした。
というのは、ヤナセでの交換作業を保留にして、その足で、以前世話(?)になった「S自動車」に行ったのです。
この工場では、先に工賃を聞くのが肝心でした(笑)

部品(ドライブシャフトが繋がったホイールブラケット)を出して、
「ここのジョイント、交換できますか?」
と、聞くと、
「できるよ。」と社長さん。
「あの〜、工賃はいくらかかりますか?」
と、恐る恐る聞くと、
「5〜6千円で出来るね(片側)」ときました。ラッキー。
ここまでは、気持ちが沈んでいたのですが、急に元気が出ました。
社長さんが仏に見えます。
「明後日、部品を持ってきますので、お願いします!!」
と、なりました。

この工賃の差は何なのでしょう。いくら輸入元やMBががんばっても、ベンツは「お任せ整備」(どんな額の請求書見ても、驚かない)という人たちの車なのでしょうか?

2日後、再びヤナセに行って部品を受け取ってから、「S自動車」に部品を預けます。その日のうちに交換をしてくれました。この時は、感激!!

後は、元のように組み立てます。こうしてマルチリンク交換は、どうにか終了しました。
写真は左後輪。タイヤ交換時に撮影したもの。

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